検査の信頼性とは?
普段何気なく行っているSpecial testや検査も元を辿れば研究や論文がベースになっていることがほとんどだと思います。
昨今の新型コロナウイルスに使用されるPCR検査の正確性などは研究をベースに行われているのは言うまでもありません。
ではその検査にどれくらいの信頼性があるのかを考えたことはあるでしょうか?
それらの仕組みについて今回は着目していきたいと思います。
検査の”信頼性”を考えるときに重要な4つの要素
感度(Sensitivity)
特異度(Specificity)
陽性適中率(Positive predictive value)
陰性適中率(Negative predictive value)

ではそれぞれを見ていきましょう。
①感度(Sensitivity): 真陽性の人数/感染・傷害ありの人数
病気や傷害があった人のうち、検査の結果が陽性だった割合
②特異度(Specificity):真陰性の人数/感染・傷害なしの人数
病気や傷害がなかった人のうち、検査の結果が陰性だった割合
③陽性適中率(Positive predictive value):真陽性の人数/検査陽性の人数
検査の結果で陽性になった人のうち、実際に病気や傷害があった割合
④陰性適中率(Negative predictive value):真陰性の人数/検査陰性の人数
検査の結果で陰性になった人のうち、実際に病気や傷害がなかった割合
わかりやすく表示すると、下記のような形になります。

では実際のSpecial testを元に考えて見ましょう。
ACL損傷の際のSpecial test(Lachman test・Pivot-shift test・前方引き出しテスト)の3つを比較したBenjaminseらのメタ解析によると、
Lachman test 感度85%・特異度94%
Pivot-shift test 感度24%・特異度98%
前方引き出しテスト 感度55%・特異度91%
感度から考えていくと、
ACL損傷の患者100人のうち、
Lachman testでは85人が陽性
Pivot-shift testでは24人が陽性
前方引き出しテストでは55人が陽性
となります。
特異度で考えると、
ACL損傷が疑われるけど、損傷していない100人のうち、
Lachman testでは94人が陰性
Pivot-shift testでは98人が陰性
前方引き出しテストでは91人が陰性
となります。
加えて、Kocabeyらのメタ解析では、
MRIでのACL診断では、感度96%・特異度96%とされていました。
アスレティックトレーナーとして、
もちろん診断をすることはできませんが、
どの傷害・病気の可能性があるのかを考える上で非常に大切になってきます。
しかし、検査で大切になってくることがその検査を本当に正しく行えているのかです。
検査自体が正しく行えていないと感度も特異度もありません。
そのためにも日頃から技術の維持・向上は必要になってきます。
最後に
そして、検査には完璧というものがありません。
しかし、少しでも完璧に近づけていくことが大切です。
一つの検査や考えにとらわれずに、
複数の検査や観点から物事を見ていくことが何よりも大切だと思います。
参考文献
Benjaminse, A., Gokeler, A., & van der Schans, C. P. (2006). Clinical diagnosis of an anterior cruciate ligament rupture: a meta-analysis. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 36(5), 267-288.
Kocabey, Y., Tetik, O., Isbell, W. M., Atay, Ö. A., & Johnson, D. L. (2004). The value of clinical examination versus magnetic resonance imaging in the diagnosis of meniscal tears and anterior cruciate ligament rupture. Arthroscopy: The Journal of Arthroscopic & Related Surgery, 20(7), 696-700.



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